名古屋市熱田区の熱田神宮。三種の神器の1つの草薙剣を祀る神社です。壇ノ浦で失われたとされる草薙剣がここにあるとされています。
源頼朝が生まれた
熱田神宮の横(誓願寺、地下鉄・名城線神宮西駅近く)には、鎌倉幕府の初代将軍である源頼朝が生まれたとされる場所があります。源頼朝の生母は,熱田大宮司だった藤原季範の娘(由良御前)とされています。
誓願寺の門には、三つ葉葵の紋がついています。これは、誓願寺の開祖である善光上人が、尾張の人質時代の竹千代(徳川家康)の教育を担っていたこと(6才から8才)、更に御三家の尾張藩の影響だと言われています。
誓願寺
徳川家康が育った
なお、尾張の人質時代、竹千代(徳川家康)は熱田神宮の近くにある「七里の渡し」周辺に住んでいたとされます。
熱田羽城・加藤図書屋敷跡
織田信長
もちろん、熱田神宮は織田信長との関係でも有名です。
信長塀は、土と石灰を油で練り固めて作られたということです。石灰は、生石灰(酸化カルシウム、CaO)と消石灰(水酸化カルシウム、Ca(OH)2)の総称です。日本の家屋やお城の白壁に使う「漆喰(しっくい)」の原材料でもあります。
足利氏と熱田神宮
源義家(1039-1106)の子が源義国で、源義国の次男である義康は、足利義康として足利氏となります。足利義康は、熱田神宮大宮司であった藤原季範の娘(実は季範長男の範忠の娘、つまり源頼朝の母の姪)を正室にし、足利義兼が生まれます。平氏追討などにも功績があった足利義兼の子が足利義氏です。承久の乱後、足利義氏は、後に徳川家康が生まれる三河の守護となり、室町幕府の初代将軍であった足利尊氏につながっていくことになります。